アナキズム入門 (ちくま新書)本無料ダウンロード

アナキズム入門 (ちくま新書)

著者 森元斎

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本のタイトル : アナキズム入門 (ちくま新書)
平均的な顧客フィードバック : 4.7 5つ星のうち 6 カスタマーレビュー
ファイル名 : アナキズム入門-ちくま新書.pdf
ファイルサイズ : 18.9 MB

以下は アナキズム入門 (ちくま新書) の最も正直なレビューです。 この本を読んだり購入したりする場合は、これを検討してください。
著者は1983年生まれで、哲学・思想史を研究する人物。福岡大学等で非常勤講師を務めているそうです。アナキズムの入門書は1970年代までは出版されていたし、90年代くらいまではかろうじて入手できたはずなのに、今や手頃な書が見当たらない――そう感じていた著者が書いたのがこの入門書です。構成・章立ては極めてシンプル。近代ヨーロッパでアナキズムの思想を広めようと努めた5人の思想家(プルードン、バクーニン、クロポトキン、ルクリュ、マノフ)を一人ひとり取り上げて、その生涯と思想、そして彼らの生きた時代背景について記していきます。ちょうど10年前にジョージ・オーウェルの『Homage To Catalonia』を読んだとき、フランコ反乱軍に対抗するスペイン左派政権が一枚岩ではなく、共産主義者とアナキストの間に峻厳な対立があったことを知って訝しく思ったものです。アナキストとは一体どういう人々なのか。知識のない私に「無政府主義者」の訳語が与えるイメージは、国家の体裁を否定し、無秩序で混沌とした世界をもたらす不気味な集団でした。(いま並行して読んでいるキャサリン・パターソン『パンとバラ: ローザとジェイクの物語』でも、学校の先生が生徒たちに「無政府主義者は政府を信用しないばかりか、なくそうとするのです。法律を守らず、それを誇りにしています」と語る場面が出てきます。)この書を読んで自らの不明を恥じることになりました。共産主義とは自由を否定し、国家が国民を呑み込むおそれのある思想である、とみなして対立したのがアナキズムなのです。著者はまず鶴見俊輔によるアナキズムの定義を引き写します。「アナキズムは、権力による強制なしに人間がたがいに助けあって生きてゆくことを理想とする思想」(『身ぶりとしての抵抗』)この助け合いの視点を著者は繰り返し提示していくことになります。クロポトキンの章では、「生存競争」と「適者生存」を提唱したかのダーウィンですら、弱肉強食の結果ではなく相互扶助の結果によって生物は生き残り、繁栄してきたと説いていたとします。「万人の万人に対する闘争である自然状態」などはまやかしに過ぎない。あの大災害のときに人々が助けあう姿を実際に目にした私たちだからこそ、相互扶助や平等の重要性は痛いほどわかっているはず。こんな風に論を進める著者のことばに、強い希望を感じてきます。そもそも著者の語り口は、思想史入門書としては異例なほど、卑近で軽快、滑稽洒脱です。「クロポトキンは(中略)集産主義をディスっている」(154頁)「(ダーウィニズムは)なんでんかんでん進化の帰結が現在の状況なんだ、とか今が一番良い状態なんだ、とかである」(159頁)「(ルクリュは)兄弟姉妹が一〇人以上おり、ワチャワチャした元気な家族だったらしい」(174頁)「ボルシェヴィキとはイケイケガンガンな共産党の一派である」(224頁)さらにはTVドラマ『必殺仕置人』を、元締めが存在しない合議制のもとで恨みをはらしていくアナキズム的物語だと紹介してみせます。(218頁)硬質な言辞で読者を置いてきぼりにするような哲学書とは一線を画し、若い読者に親近感を持って読んでもらうための洒落た工夫だといえるでしょう。近代欧州の国民主義の流れを汲み、日本も明治近代化以降、一国一民族の幻想にからめとられてきているのかもしれません。中央集権主義によって養われた日本共同体幻想に著者が胡散臭さを感じている様子が見て取れますが、その姿勢には見るべきものがある気がしてきました。現実的には、暴力革命によって今の政治体制をリセットするわけにはいきません。ですが、この書を読んで、私たちがより善き生を営むためには自律的に生活を組み立てていくべきだとするアナキズムは、国家によって容易に呑み込まれないための強い足腰を備えることが重要だと説いていることがわかります。ところで、著者は「おわりに」で、内戦時のスペインでは「アナキストたちが主要都市や田舎の町の工場や労働環境を自主自立の精神で運営していった事実がある」と記しています。今後ぜひともスペインのアナキズムの近現代史について書いていただけないものでしょうか。著者自身、「重要な側面」(249頁)とみなす「言語教育」についても多言語社会スペインの内戦史をたどれば興味深い書が紡げるはずです。そのことを強く期待します。-------------------------*150頁:「悪夢のようない日々から解放された」とありますが、正しくは「悪夢のような日々から解放された」です。余計な「い」の字が紛れ込んでしまっています。-------------------------この書を読みながら次の小説のことを思い返していました。何かの参考になるかもしれず、ご紹介しておきます。◆イバン・レピラ『深い穴に落ちてしまった』(白川貴子訳/東京創元社):スペインの短編小説です。克服しがたいほど大きくなってしまった経済格差を背景にした寓話です。

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